第10区間;ブラウボイレン→アウグスブルグ

<概要> ドナウに沿って−挨拶の笑顔・麦炬・ビール
        宇賀村充和(9期)
スケジュールは全て合わせるという「友人夫婦と妻・3人」のサポーターとともに、ユーラシア第10区間を歩く。(114km)

<平成9年7月4日 (金)雨時々曇 成田〜ウルム>
期待、わずらわしさ、繁忙の一時を振り切り出発。フランクフルトの中央駅で知り合ったDr.クレインと彼が降りるシュツッツガルトまで話す。彼が言うにはこの夏は異常気家と教えてくれる。外は雷と豪雨だった。宿は駅上ホテルで夕食は駅構内のテイクアウト店。金額がわからず札で釣りを貰い小銭だらけ。

<7月5日 (土)雨 ウルムープラウボレイン 21km/5h>
ウルムの裏道を歩いて迷う。おじさんに聞くもドイツ語で苦労する。豪雨の中を傘をさして歩く四人は異様なのか、車から皆が見る。時折会う人や庭先の人に声をかける。「グーテンモーゲン」「グリユースゴッド」と、笑顔で返事が返る気持ち良さ。歩く道すがら声をかけた。サインのスタート (注、区間を歩いた証明)は早川さん (8・法経・経)と川田さん(9・工・機械) が貰ったドイツ国鉄 (Deutsche Bahn 略DB)の駅員にと思ったが休み。無愛想な娘の駅員に頼む。二人のサインを見、ちらりとこちらを見、無言でサイン。上々の滑り出し。夜は我々だけで貸し切りの中華料理店で食べる。この味はドイツ料理だ。でもビールは旨い。

<7月6日 (白)雨曇後晴 ウルムーギュンツブルグ 23km/7.5h>
ドナウ川支流の川岸に出る。雨のためか、豊富な水量で感激。でも水は濁りロマンチックな雰囲気はない。川辺は.並木で問にサイクリング道路があり、歩きやすい。笑顔の挨拶で歩く。時折の雨で滑りやすいが、友人が傘を買ったせいで、天気は持ち直してきた。本当に良い買い物だ。昼は湯で戻したアルファ米の握り飯。おかずは早川さん直伝の朝食バイキングのゆで卵。この定食で歩行中は金を使わず。 ギュンツブルグの駅前の看板で探したホテルは良かった。晩飯はここぞという安そうな店を物色。メニューが分からず、身振り手振りの説明で、出てきたのは一種のホットドツグ。お柿さんはタイアードといい、我々も同意見でビールのお代わりだけで出る。もっとも安い晩飯だ。

<7月7日 (月)晴れ ギュンツブルグ〜デインケルシェルペン>
友人の奥さんが足を痛め、我々二人で歩く( 駅で帰りの列車を確認。国道は町の中では歩道があるが、郊外は片側に自転車道だけになる。穀倉地帯を行く道は北海道みたいというと、行っていないとむくれている。ヒバリが鳴さ長閑な麦畑だ。
途中のブルガウの町は感じの良い町で、時間があれば一泊したい。祭りがあるのか高いポールが立ち、小さな出店が並んでいた。麦畑の中や森の中の静まり返った道は鳥の声で気持ち良い。麦畑の向こうをDBが走る音が聞こえる。15時少し過ぎ駅に着く。13万8千歩。次の駅まで歩けると言うので進む。約10kmある。目的の駅に17時33分到着。帰りの列車は苦労した道をあっという間に過ぎギュンツブルグに戻る。夜はイタリア料理にビール四杯で締める。疲れた。

<7月8日 (火)晴 デインケルシェルペン〜デイードルフ 17km/5h>
昨日歩いた駅までDBで行き、そこからデイードルフまで歩く。広場は野菜と花の朝市で賑わっていた。国道に出、麦畑を行く。携帯電話が鳴る。ドイツに着いた藤田さん (5・工・電気)からだ。仲間が今近くを歩いていると思うと心強い。 平原の木陰で昼の定食。食後少しでデイードルフに着く。時間があり午後は観光。

<7月9日 (水)晴 デイードルフ〜アウグスブルグ 17km/3.5h>
最後の歩きだ。昨日買った地図を片手に歩く。町は大きく、曲がりくねった道と建物は古い歴史を感じさせる。ロマンチック街道の通る町だけある。落着いた散歩道や住宅のたたずまいを楽しみながら行きたい。しかし、なぜか先を急ぐ。何人ものドイツ語の道案内にうなずき、進む。昨日見たデイードルフの尖塔が見えるのに時間がかからなかった。夜は赤ビールを堪能する。完歩。
この後は3日かけてミュンヘン、フランクフルト、ライン河の観光。7月13日帰国。

今回の旅でやりたかったこと。
114kmの完歩
ホテルの予約のない旅
ドナウの川岸を歩く
地方都市を観光
ビールを味わう
知人のドイツ人宅へ宿泊


今回の工夫 
                                                                                                                                                                           
歩行中のホテルは2泊。
(洗濯、荷を持たない)
片道歩き、戻りは鉄道で
アルファ米でおにぎり。
幸せはその状態があり、それを得るのではなく、幸せを感じる心があるだけだという。良い旅が出来て良かった。